緊急でない緊急事態宣言|東京都墨田区の製版・印刷

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社長の備忘録ブログ

緊急事態宣言で試されるのは日本人の魂と闘う覚悟

 4月7日 緊急事態宣言が発令された。それにより東京都をはじめとした7つの都市の首長が次々に 自粛を呼びかけた。もちろん以前から自粛ムードはあり、大勢での会食やミーティングは軒並み 延期・中止となり予定表がどんどん真っ白になってゆく中、不要不急という何とも曖昧な表現を この1か月間、それぞれの物差しで判断し「自粛」してきた結果やっと出た緊急事態宣言である。 主要な繁華街で複数人での懇親会や接待などは控えて来たが、地元の小規模個人飲食店 いわゆる地元の行き付け店には応援の意味も込めて食事に出かけていた。 店主たちは皆喜んでくれるが、意外とこんな事態でも売上は変わらないらしい。 繁華街でビジネスマンや若者を客層とする飲食店は今もろに影響を受けている中、 地元に愛されているお店は応援してくれるご近所さんがたくさんいるという事なんでしょう。今後、経済=命を死なせないために個人や企業に対しての特例処置がどれだけ適格・迅速に 成されるかがとても重要になってくる。 コロナウイルスで失う命も経済によって失う命も等価であることを忘れてはならない。

 

 昨日発表の特例処置にもがっかり。どういうモデルケースを想定したのか、マスクを1家族に2枚配布すること を考える実態との乖離がここにも表れた。 売上が前年比50%落ちて最高200万円給付される事でどうにかなる事業体とは、売上がどれ位で 何人規模の中小企業をイメージしたのだろうか。給与が50%下がるサラリーマンとは、 それは事実上 解雇の様なものだ。確かに個人事業主やフリーランスの救済には繋がるが、 それは全て急場を凌ぐ処置。あらゆる危機において自分の事は自分で守るしかない事を再確認できた。 社会保険料や消費税の納付猶予、元金据え置き融資も今を乗り切るための特例であり、 短期的には必ず事業を復活させ納めるものは納めなければならない。当たり前の事である。

 

 これからの日本の2週間に注視したい。例えばアメリカはかなり強制的に人の動きを押さえたにも関らず、たくさんの被害者を出し1か月たった今、やっとピークアウトを迎えようとしている。日本は強制力のない緊急事態宣言で、これから2週間後の状況を見てから次の手を考えている。ずいぶんと悠長である。政府が言うこれまでの接触を我々が今後8割以上減らせなければ、これからの一日一日で恐ろしいほど感染者が増えていくだろう。それによって医療崩壊が起きるのはある意味コロナ感染よりも恐ろしい事態だと言える。莫大になったコロナ患者の対応で、それ以上のリスクを抱えた病人を助けられなくなるわけだから。日本人は優秀です。これまでも急に学校が休校になり子供たちが家に取り残された時、それにしっかり対応したのは 日本の女性たちであり、企業であり、一部の男性たちです。東日本大震災の時もそう。自らを律し耐え難きを耐え偲び難きを偲ぶことができる民族だと思う。闘う覚悟は出来ているか。ピークアウトを迎えられるかどうかはこの2週間の日本人の魂にか掛かっている。

 

 私にとっても家族と会社と自分自身を守らなくてはならない出口の見えない未曾有の闘いが既に始まっている。 一日も早くこの事態が収束し、普通の事が普通にできる社会に戻ることを願って止みません。