一流の人
日本サッカー界のドン、長沼 健さんという人が子供たちに道徳の授業を行った時の話しです。
「サッカーが上手になる為に、大事なことが2つあります。その2つのものとは何でしょう?」
子供たちに思いつくまま条件を出させていきます。(体力・精神力・根性・やる気・センス・努力・練習・・・)
「まだまだあるよね・・・」(作戦・声を出す・フェイント・頭脳・走る事・環境・周りを見る事・・・)
たくさん出された子供たちなりの大事だと思うこと。長沼さんは更にこの中から大事だと思う事を2つ選ばせます。
「え~選べないよ~」という子供達でしたが、手を上げさせた結果、1位:チームワーク 2位:練習 3位:やる気
しかし、この中に正解がない事を告げると子供たちは「え~!」と声を上げ更に(命・足・ボール・気力・支え・家族・仲間・・・)
色々な答えを探し続けました。長沼さんは正解は告げずにこう付け足しました。
「同じです。我々の世界もそうです」と言った人がいます。どんな仕事の人だと思いますか?」
「一人はプロ野球で9連覇を達成した巨人軍 川上哲治監督です。もう一人は東京で一番の進学校といわれる日比谷高校の
進学担当の先生です。勉強の世界でも同じなのですね。」そう言って2つの言葉を黒板に書きます。
1.あいさつ 2.整理整頓
ある子供が質問しました。「あいさつや、整理整頓が出来なくてもサッカーが上手い人はいるのでは?」
長沼さんは「いません。絶対にいません。何千人という選手を育ててきましたが、サッカーが上手になる人は、
必ずあいさつや整理整頓がきちんと出来る人なのです。」と答えられたそうです。
■あいさつ → 「人」と上手に付き合える事
■整理整頓 → 「物」と上手に付き合える事
こう黒板に付け足すと「あっ、人物って書いてある!」と気付いた子供がいた。
「一流の人物だ」と言われる人は人や物と上手に付き合う事が出来る人なんですね。
更に、挨拶が出来るというのは、人の管理が出来る事。整理整頓が出来るというのは物の管理が出来る事に繋がるんですね。
人に素直に教えを乞い、身の回りの事柄を1つ1つ丁寧にこなす事の積み重ねが大事なんですね。
と思いながら自分のデスク周りを見渡すのでありました。(掃)